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8月の台風10号の直撃を受けた岩手県岩泉町で損壊した生活道路や橋が、少なくとも70カ所を超えていることがわかった。復旧費は億単位と見込まれるが、政府の激甚災害指定で補助率がかさ上げされる公道とは異なる「私道」のため補助の対象にならない。台風上陸から30日で1カ月。集落の孤立は解消しても復旧の道のりは遠く、町は財源確保に頭を痛めている。【小鍜冶孝志】 岩泉町は山あいを流れる河川に沿って集落が点在するため、多くの公道は川に並行して延びている。対岸にある自宅や畑に行くには、個人や地域で整備した生活道・橋が欠かせない。町幹部は「公道と同じように住民負担なしで復旧させたい」と話すが、今回は制度の盲点を突く形で被害が発生。町地域整備課は「財源の見通しは立っていない」という。 町によると、生活道・橋の独自制度は1995年、高齢・過疎化で1人暮らしのお年寄りが多くなった地域の生活支援策として導入。災害に関係なく、1000万円を上限に9割を補助する。昨年度は約3000万円(11カ所)が助成された。 激甚災害に指定されると、公道や農地の復旧事業に対する国の補助率が最大9割程度にまで引き上げられる。台風10号は先月16日に指定されたが、政府は私有財産の形成に公金を使えないとして、生活道・橋は補助できないとの立場だ。 これについて県は「町から相談があれば支援ができるか検討する」とするが、内閣府は「家が全壊するなど状況によっては被災者生活再建支援法で補助できる場合もある」と、あくまで既存の制度の枠組みでの救済案を示す。町は冬を迎える前に仮復旧を終えたい考えだが、道のりは平たんではない。 ◇急場しのぎ 丸太橋 「こんなことになるとは思ってもみなかった」。岩手県岩泉町の中心部から南西に約20キロ離れた鼠入(そいり)地区。大谷ミヤさん(77)は、鼠入川の対岸にある自宅を見てつぶやいた。町道(公道)と自宅を結ぶ生活橋が濁流に流され、今は跡形もない。平穏な日常はいつ戻ってくるのか−−。 台風が集落を襲った8月30日夜、長男と2人で暮らす自宅に土砂が流れ込んだ。手作りで整備した木製の生活橋も流失した。川幅は約5メートル。大谷さんは山のふもとから丸太を1本ずつ引きずって3本を川に架けた後、ロープでつなぎ合わせ、半日がかりで仮の橋を完成させた。 同町では川沿いの町道が河川の氾濫で寸断され、最大約430世帯が孤立した。公道の復旧が進み、先月19日に孤立は解消されたが、生活道・橋は至る所で損壊。孤立ゼロになった今も不自由さは変わらない。 町中心部にある避難所生活を続ける大谷さんは、家の後片付けや自宅裏の畑で育てる大根や小豆の面倒を見るため、長男の車で通う。木の棒をつえ代わりに仮の橋を渡るが、前後左右に大きく揺れるため危なくて荷物を持つこともできない。 先月27日には電気が復旧した。間もなく畑の収穫時期を迎える。被災前の暮らしに戻るには、車が通れる生活橋の再建は不可欠。「避難所にも迷惑をかけるし、そろそろ帰らないと……。自分で橋を架けないといけないのかな」。自宅での生活はまだ想像できない。 [JKJ]特価販売NEW BALANCE ニューバランス★大人気 ML574 (14986849)JKJショップにご訪問いただきましてありがとうございます。
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